かぼちゃの悪魔

インド彼氏とのロマンスコメディーを書こうとして徐々に迷走し始めたブログ

外資かぼちゃばなし 22

〜前回までのあらすじ〜太陽の光度並みに眩しい笑顔を振りまく茄子井さんのチームに所属することになったカボタンは、しばらくの間とても穏やかに暮らしました。 「あのさ、カボタンちゃんって彼氏いるよね?」 とても勘の鋭い茄子井さんは、満面の笑みでド…

コロナでフリーターになった話

コロナでフリーターになった。 今年のゴールデンウィークにインドで結婚式をするため、大好きな職場を泣く泣く退職した矢先に、インドがロックダウンした。 インドのロックがダウンしてしまったのだ。もう意味が分からない。当然、渡航も結婚式も無期延期に…

外資かぼちゃばなし 21

〜前回までのあらすじ〜同期のキャロラインが退畑して間もなく、上司の白菜鍋さんに呼び出されたカボタン。上司の微笑みと社交辞令は、健康に悪いと分かっていながらも止められないジャンク肥料のような中毒性と、どこか邪悪な色気がありました。 (あぁ…こ…

外資かぼちゃばなし 20

〜前回までのあらすじ〜日本産かぼちゃのカボタンは、インド産じゃがいものポテッタントと、超遠距離国際恋愛をすることになりました。この時点で、カボタンが外資系畑に入畑してから約1年が経過していました。 「えっ?キャロラインちゃん、辞めちゃうの?…

外資かぼちゃばなし〜番外編〜

"カボタンさん、突然のメール失礼致します。私は外資系親会社(親畑)の広報担当、アメリカンチェリーと申します。先日、カボタンさんが社内(畑内)SNSに投稿した英文記事をいくつか拝見しました。とても素晴らしい取り組みですね!是非、詳細についてイン…

外資かぼちゃばなし 19

〜前回までのあらすじ〜カボタンとポテッタントの記念すべき初のSkypeは、案の定『何一つ会話が成立しないSkype』という結果になり、会話は何一つ成立しませんでした。それはつまり、記念すべき初のSkypeは、やはり、両者の間で何一つとして会話が成立しなか…

外資かぼちゃばなし 18

~前回までのあらすじ~ポテッタントから突然かかってきた電話に出たカボタンは、ポテッタントが何を言っているのか全く分からず、すぐさま電話を切ってしまうのでした。このペースじゃ全く進まねぇよこのシリーズどうすんだよ。 翌日、ポテッタントはカボタ…

外資かぼちゃばなし 17

~前回までのあらすじ~カボタンは何となく再開したチャットをきっかけに、運命の芋、ポテッタントに出逢うのでした。 カボタンはしばらく、画面を拡大したり角度を変えたりしながら、ポテッタントの顔写真を凝視していました。ポテッタントの顔面は、畑史上…

外資かぼちゃばなし 16

~前回までのあらすじ~見えざる手とリーゼント達により、未知の国インドへと導かれるカボタンであった。 カボタンはあれから毎日のように、インド産リーゼント達とメッセージのやり取りをしていました。分からない英単語が出てくると、彼らはカボタンに懇切…

外資かぼちゃばなし 15

~前回までのあらすじ~明晰夢の中で不思議な声の主と会話をしたカボタン。しかし目が覚めると、夢の内容はすっかり忘れてしまうのでした。どうやら今回も外資系の話をするつもりは毛頭無いようですね。 「あー…アカン。なんかまた無性にインドカレー食いた…

外資かぼちゃばなし 14

~前回までのあらすじ~外国産農産物達の前でウジウジしてしまう自分が情けなくなったカボタンは、心機一転、グローバル人材(野菜)になる決意を固めました。 「よーし、やるぞ~!」 カボタンは畑から帰宅後に早速、高校時代に使っていた英語の参考書を引…

不器用な君へ

ーーー君は今、 君は今、教師に「日直の当番を忘れた」という理由で思い切り腕をねじ上げられて、無理矢理廊下に連れ出されているところだね。その教師に「当番をやりたくないなんてワガママはいけません!」と大声で注意されて、驚いて泣いているようだね。…

外資かぼちゃばなし 13

~前回までのあらすじ~アボカディーに誘われて国際交流フェスティバルに参加したカボタンは、外国産農産物の多さに圧倒されてチビりそうになりましたが、何とかチビらずに済みました。そしてこのブログのペースが落ちていることに何となく気付いていました…

外資かぼちゃばなし 12

~前回までのあらすじ~ダンスパーティーの打ち上げをきっかけにスリランカ産アボカドのドーナー・パビットラー・アボカディー・ドッサナーヤカと仲良くなったカボタンは、ドーナー・パビットラー・アボカディー・ドッサナーヤカの太陽のように明るい人柄(…

外資かぼちゃばなし 11

~前回までのあらすじ~母校のダンスパーティーに参加したカボタンは、会場で異国感溢れるスリランカ産の果物、アボカド女性と出逢うのでした。 「カンパーイ!」 パーティー後の打ち上げに参加することにしたカボタンは、くじ引きで割り当てられた席に座り…

外資かぼちゃばなし 10

~前回までのあらすじ~外資系畑で働き始めて数ヶ月。劣等感に苛まれたカボタンは、ふと過去の淡い恋を思い出し、感傷にふけるのでした。 ラインッ♪ (…ん?何だ?) それは毎年母校のサークルで行われているダンスパーティーの招待文でした。 (パーティーの季…

外資かぼちゃばなし 9

~前回までのあらすじ~外資系畑で平和ボケし始めていたカボタンでしたが、現実はそう甘くはありませんでした。 突然上司からビリっけつ宣告を受けたカボタンは、自分を情けなく思いました。 (同僚のキャロラインちゃんは優秀だし美野菜だけど、私はトロい…

外資かぼちゃばなし 8

~前回までのあらすじ~1ヶ月間の研修を通してトレーナーのセロリーヌさんの優しさに触れ、カボタンはおやつと幸せを噛みしめるのでした。 「ぴーあいぴー?」カボタンはポカンとした顔で上司の白菜鍋さんに聞き返しました。 「そう。Performance Improvement…

外資かぼちゃばなし 7

~前回までのあらすじ~外資系畑に入畑したカボタンは、初日にして幻の「定時上がり」を目の当たりにし、興奮のあまり野菜汁がほとばしり階段から転げ落ちるのでした。 初日の研修を無事に終えたカボタンは、日が沈む前に帰宅できることに感激しました。 「…

外資かぼちゃばなし 6

~前回までのあらすじ~傷だらけの戦士となって闇の国から還ってきたカボタンは、オッコトヌシ…ではなく変態紳士達と共にありったけの夢をかき集め、新たな世界グランドラインを目指し旅立つのであった。 今日はいよいよ、外資系畑の入畑日です。この日まで…

外資かぼちゃばなし 5

~前回までのあらすじ~カボタンは野菜室の大掃除をしていたはずでしたが、いつの間にかスマホでチャットを始めました。一体いつになったら外資系の話が始まるのでしょう。 中学、高校の英語テストはそこそこだったカボタンですが、残念なことに英会話に関し…

外資かぼちゃばなし 4

~前回までのあらすじ~髪型に大失敗したお茶目なカボタンは、しばらく菌類として引きこもり生活を送ることにしました。 外資系畑に入畑するまであと2週間。カボタンは早く髪が伸びるように祈りを捧げながら、日光浴と光合成を毎日欠かさず行っていました。…

外資かぼちゃばなし 3

~前回までのあらすじ~カボ太郎の策略にまんまとハマって悔しい思いをしたカボタンですが、美容院に行くことで気を紛らすことにしました。 今日はカボタンにとって久々の美容院です。ブラック畑で働いていた頃は、美容にかける時間も皆無だったので、妙に美…

外資かぼちゃばなし 2

~前回までのあらすじ~ブラック畑から解放されて、ストレスフリーなスローライフを満喫していたかぼちゃのカボタン。ある朝、突如として電話がかかってきました。 「はい、もしもし。カボタンです」「あ、俺だけど」「…オレオレ詐欺ですか?」「違うってば…

外資かぼちゃばなし 1

むかしむかしあるところに、悪の組織ブラック企業(畑)からの脱出(日本かぼちゃばなし 1 ~ 最終回 参照)に成功したかぼちゃがいました。彼女の名前はカボタン。カボタンはこの貴重な経験により一皮剥け、緩んでいた頭のネジ(種)がキュキュッと締まる…

インド滞在記

人生初のインド旅行。 2週間の滞在で私が体験したこと。 ~空港にて~入国審査カウンターが分からずキョロキョロしていたら、どこからともなく男性スタッフ4~5人がわらわらと集まってきて、皆一斉に話しかけてきた。「どうした?」「どこ行くんだ?」「お…

日本かぼちゃばなし 最終回

~前回までのあらすじ~退畑まであと1時間というところでピンチに陥ったカボタンは、なんとか気合いでそれを乗り越え、早々に帰宅の準備を始めました。 カボタンが休憩室に入ると、そこには同僚のカボ美が寂しそうな表情でカボタンを待っていました。「カボ…

日本かぼちゃばなし 22

~前回までのあらすじ~退畑まであと1時間というところでピンチに陥ったカボタンは、なんとかその場をやり過ごすことにしました。しかし、間もなくしてキュウリ女に呼び止められてしまい… 「カボタンさん。ちょっといいかしら?」「えっ…は、はい!」「今日…

日本かぼちゃばなし 21

~前回までのあらすじ~腐った野菜の発言を聞き、カボタンは「転畑する」という自分の判断が正しかったことを痛感するのでした。 とうとう、待ちに待ったカボタン退畑の日がやってきました。この日、カボタンは鼻歌混じりにブルガリアンダンスのステップを踏…

日本かぼちゃばなし 20

~前回までのあらすじ~初めてお客さんから名指しで褒められ、仕事の楽しさを実感したカボタン。キュウリ女も嬉しそうに朝礼で皆に報告するのでした。間もなくして、トウモロコシ女がカボタンに話しかけてきました。 「ねぇ、カボタンさん…」「あ、はい!」…