外資かぼちゃばなし 13
~前回までのあらすじ~
アボカディーに誘われて国際交流フェスティバルに参加したカボタンは、外国産農産物の多さに圧倒されてチビりそうになりましたが、何とかチビらずに済みました。そしてこのブログのペースが落ちていることに何となく気付いていましたが、気付かないふりをしました。
インドネシア産コリアンダーのコリアンと挨拶を交わしたカボタンは、彼女の気さくな人柄(銘柄)に安心し、少しだけ緊張がほぐれました。
しかし、ボランティア活動で多忙なコリアンは、すぐに別の場所へ移動してしまいました。
産地ごとにブースが設けられた会場では、英語を中心に様々な言語が飛び交っていましたが、カボタンは皆が話している言葉が全く分からず、すっかり萎縮してしまいました。
「カボタンちゃん、大丈夫?まだ緊張してるのー?」
カボタンはアボカディーの後ろで干し柿のように小さくなっていました。
「ごめんアボちゃん…私、知らない外国産農産物に話しかけるなんて無理だわ。何話せば良いか分からないし、そもそも英語が話せないし…」
そう言いながらウジウジするカボタンを見て、アボカディーはきょとんとした顔をしました。
「そっかー?じゃあお腹空いたし、サイゼリヤでも行くー?」
その一言に救われたカボタンは、首(?)がもげるほど頷きました。
その後、サイゼリヤでアボカディーと楽しい時間を過ごしたカボタンでしたが、帰る途中で今日のウジウジした自分の姿を思い出し、何ともいえないモヤモヤ感が残るのでした。
(これは、どげんかせんといかん…)
突如として降りてきた東国原英夫を瞬時に振り払い、カボタンは脳内(種内)にスケバン刑事を召喚しました。
(鷹の羽学園2年B組カボタン、またの名はスケバン刑事!!
スケバンまで張ったこのカボタンが、何の因果か落ちぶれて今じゃ畑の手先。
笑いたければ笑うがいいさ…
だがな!!こんな劣等感はもうウンザリや!!
今からでも英語ペラペラになって、グローバルかぼちゃになって、今までアタイを虐めてきた奴ら全員、見返したる…
おまんら、許さんぜよ!!)
カボタンは自分を奮い立たせ、新たな挑戦を始めるのでした。
(続く)