かぼちゃの悪魔

インド彼氏とのロマンスコメディーを書こうとして徐々に迷走し始めたブログ

日本かぼちゃばなし 1

むかしむかし、あるところに、地方国立大学を単位ギリギリで卒業したかぼちゃがいました。

彼女の名前はカボタン。

カボタンは頭のネジ(種)が何個かぶっ飛んでいたので、就職氷河期でまんまとブラック企業(畑)に就職してしまいました。

その畑では野菜以下の扱いを受け、残業の毎日でした。畑専務のありがたいお話を聞くために、休日だろうがお構いなしに野菜達は集められました。


女だらけの畑だったので、カボタンに意地悪をする野菜もいました。

トウモロコシ女から受けるパワハラにより、丸々としていたカボタンのフォルムは日を追うごとにしぼんでいきました。


同僚かぼちゃのカボ美はとても優しい天然素材で、カボタン唯一の癒やしでした。しかし、ブラック畑の業務は先が見えません。

心優しく緑々としていたカボ美も、どんどん顔色が悪くなっていきました。日々の激務とパワハラにより、とうとうカボタンは身(実)も心も病んでしまいました。


「周りの環境に嘆いていても仕方ない。もう自分の力で自分の人生(野菜生)を変えるしかないわ!」


カボタンは野菜室に横たわりながら、転職を決心するのでした。



(続く)