かぼちゃの悪魔

インド彼氏とのロマンスコメディーを書こうとして徐々に迷走し始めたブログ

日本かぼちゃばなし~番外編~

f:id:pumpkindevil:20190918103645j:plain


「ここで決着をつけるのよ、マヤ!マヤ!…マヤ…ャ…ャ…」




(……ハッ!夢か)


カボタンは上空40,000フィート(12,192m)を飛行中の飛行機内で目を覚ましました。


(あれ…なんで7年も前のことが夢に出てきたんだろ…)


カボタンは、あの悪夢の日々をふと思い出し、笑いが込み上げてきました。


(フッ…あの頃は必死だったな…)


あのブラック畑でひと皮剥け、その後に転職(転畑)した外資系畑でふた皮剥けたカボタンは、3つ目の皮を剥こうと、今まさにインドに向かっているところでした。


(こんなに皮ばかり剥いてて良いのかな。私、実はかぼちゃじゃなくて玉ねぎだったのかしら…?)


カボタンは一瞬、自分のアイデンティティーを疑ってしまいました。


ふと、斜め前に座っているスキンヘッド&柄パン&タトゥー入り&髭もじゃの西洋人(西洋野菜)が、真面目にPCワークしている姿が見えました。


横の席では、インド人(インド野菜)家族が皆仲良く頭からすっぽりとブランケット(クッキングシート)にくるまって寝ていました。


無表情の男性(男菜)客室乗務員が「おかわりいる?」と聞きながら、カボタンの返事を待たずにドボドボとお茶を注いでくれました。


女菜客室乗務員も含め、無理に笑顔を作っているスタッフは誰もいませんでした。


カボタンは、周りの野菜達が自然体(無農薬野菜)でいるのを感じました。


そして、自分がかぼちゃだろうが玉ねぎだろうが、心底どうでも良くなるのでした。